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秋田杉はわたしたちの誇り。
ー もう一度、林業の活性化を ー
東北から、未来へ。
ー 2020東北地方林業成長産業化地域サミット ー
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木材活用の推進と啓発活動●
人と木がいっしょになると、すごい
〜東北チェンソーアート競技大会〜
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木材活用の推進と啓発活動●
収穫期の木材を有効に活用するための
木の良さを知るアイディアと工夫をこらします
日本最大級のスギ蓄積量を誇る秋田県。
“秋田スギの産地”としての復活をめざします。 
林業経営者が力を合わせます。
ー 主伐再造林一貫作業システム ー

新着情報とお知らせ

会員を紹介します~大館北秋田森林組合~
2020-02-26
大館北秋田森林組合
大館北秋田森林組合は、組合員の山林の管理を業務の中心として行なっています 。森林の間伐をしたり、木材を加工したり、販売したりするのが主な仕事です。
大館比内・田代・北秋田・阿仁の4つの森林組合が2005年に合併し、大館北秋田森林組合となりました。古くから秋田杉の産地だったこれらの地域は、森林率が81.8%(総面積232,270haに対し森林面積190,183ha)で、本荘由利森林組合に次いで県内2番目の組合員数(2020年1月現在6653人)を持つ大規模な組織です。
 
ひと昔前までは山の所有者が植栽や間伐などの手入れを行なっていましたが、所有者が代替わりして管理する人がいなくなったり、手が足りなくて管理が行き届かなくなったりしている山を森林組合が手入れしています。
 
今回は、地域をあげて取り組んでいる「林業成長産業化地域創出モデル事業」について、大館北秋田森林組合森林整備課長・阿部昌宏さんにお話をうかがいました。

 
大館北秋田森林組合 森林整備課長 阿部さん
林業成長産業化地域構想概要図(大館北秋田地域)
―「林業成長産業化地域創出モデル事業」はどのような取り組みですか?
 
阿部さん 「森林資源を循環させること」を目的としていて、木を切った後に次の木を植える、切った木を余さず使うという流れをうまく回して、林業と地域産業を発展させていく取り組みです。平成29年に立ち上げ、今年3年目になります。
―「大館北秋田地域林業成長産業化協議会」について教えてください。
 
阿部さん 木材生産、製材、加工、その他学識経験者などといった、木に関わる事業者が幅広く参加しており、4つの部会があります。(総務部会、再造林推進部会、秋田スギ・認証材利用促進部会、木質バイオマス利用促進部会)
当組合は「総務部会」の部会長を務めています。
―協議会の中で、どのような取り組みや役割を担っていますか?
 
阿部さん 木を伐採し、次の木を植えて再造林していくという、循環の輪の一番初めの部分を担う取り組みです。
大館市所有の山に関しては、再造林の面積が令和元年度で8ha、来年は13haを予定しており、植林が進んできています。民間所有の山に関しては、令和元年度は管内で12haの植林を行い、また、組合以外の業者の山も12~13ha植林を行なっています。(森林組合扱い代理申請分)
 
―5年間のプロジェクトの3年目ということですが、順調に植林が進んでいるのでしょうか?
 
阿部さん 植林が進んでいる場所もありますが、依然として伐採後に放置されている山もあり、だいぶ頑張らないといけない状況です。
伐採した直後、重機が入っている状態で植栽することができると、一番人手も経費もかからずにすむのですが、伐採後3年くらい経ってしまうと、もう一度道を作って、草を刈ってという作業をしてから植栽しなければならないので、再造林には手間がかかります。
新たに植えた木が収入を生むのは50~60年先ですから、山の所有者に跡継ぎがいない場合などは、再造林のために費用を払うのは難しいと考えるのが現実です。
今はプロジェクトがあって県や市から補助金が一部下りますが、プロジェクト終了後も再造林を続けていく体制を作っていかなければ意味がないと考えています。
 
―この先も再造林を進めていくために、どのようなことに取り組んでおられますか?
 
阿部さん せっかくの秋田杉の林も、手入れをしていないと売れない木ばかりが育ってしまいます。なので、放置されている森林を手入れしていくため、間伐の推進をする声かけをしています。しっかり間伐をして手入れをしていけば、建築製材になります。
建築製材に向かない木材も、合板、バイオマス燃料などの商品にして、所有者に利益を還元できるようにしていくことで、間伐や再造林の促進に繋がると考えています。
―再造林を進めていくにあたって、どのような課題がありますか?
 
阿部さん 林業従事者の人手不足です。林業のいいところをもっとPRしていく必要があると思います。
山の手入れをして思うように出来上がった時の満足感は、半端ないです。
森林の創生は、日本だけじゃなく地球環境にも繋がる大きなすごい仕事だということを、もっと若い人たちに伝えていきたいですね。
 
―林業の現場で「こんなものがあれば良いな」というものはありますか?
 
阿部さん 現場作業のロボットが欲しいですね(笑)。苗木を植えてから5年ほどの間は下刈りといって周りの雑草を刈らなければならず、6~8月はかなりこの下刈りの作業に追われるのですが、炎天下でする作業がきついんです。これをロボットがやってくれれば、他のことに人手を割くことができてとても効率が上がると思います。
 
―最後に、林業について阿部さんの思いを聞かせてください。
 
阿部さん 私は30年近くこの仕事に携わっています。長くこの仕事をしていると、山は奥深いなと感じますし、山が荒れているのを見ると「何とかしなきゃ」という義務感にかられます。林業が盛んになって地域の森林が豊かになっていってくれると良いなと思っています。そのためにも、林業に就いてくれる若い人を募集しています!
 
―ありがとうございました!
(大館北秋田森林組合の林業マンの皆さん。とても生き生きと仕事をしておられる様子が印象的でした)
この記事を書いたライター 島田 真紀子(mamaplan所属)https://mamaplanodate.net/
有限会社無明舎出版勤務を経て、フリーライターとして雑誌やWEBの記事を執筆。
秋田県内を中心に、観光・食・子育て・スポーツ・話題のスポットなどについて発信しています。
 
ー取材を終えて
私は地元大館で山林に囲まれて生活していながら、これまで林業のことを考える機会がなかったことに気づきました。秋田スギの林は地元の宝物だということ、そして、その宝を最大限に活用して地域産業を活性化させようと頑張っておられる森林組合の皆さんの心意気に触れることができました。皆さんのようなカッコいい林業マンが増えるといいなと思います!
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北鹿地域
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