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会員紹介~会員の横顔~

山一林業株式会社(再造林推進部会)
山一林業の柏木誠さん(左)と高木愁斗さん(右)
周囲を山に囲まれた北秋田市阿仁にある山一林業株式会社(以下、山一林業)は、林業の会社としては若い20代〜40代の社員が多いのが特徴です。今回は、入社7年目の高木愁斗さんと9年目の柏木誠さんに、普段どのように仕事に向き合っているかなど若手目線から林業についての話を伺いました。
 
―お二人の仕事の内容を教えてください。
 
柏木さん 私は造林班に所属し、杉の苗を植える作業をしています。植え付け、刈り払い機での下刈り、除伐などの作業をして、素材生産班にバトンタッチします。
高木さん 私は素材生産班で、伐倒、運搬、造材が主な仕事です。
刈払いの作業(写真提供:山一林業)
―林業の仕事に就いたきっかけを教えてください。
 
高木さん もともとは大工の仕事がしたくて、材料となる木の性質を学ぶために北鷹高校の緑地環境科に入りました。在学中にここにインターンに来て、担任の先生の勧めもあって、入社しました。
柏木さん もとは全然違う職種に就いていたのですが、転職を考えていた時に、この会社で働いている近所の人に「林業やってみないか」と声をかけてもらったのがきっかけです。全く初めての分野だったのですが思い切って入社し、ど素人からのスタートでした。林業といえば木を伐るイメージしかなかったのですが、入ってから、草を刈るなどたくさんの作業があることを知りました。
伐倒作業(写真提供:山一林業)
―柏木さんのように初めて林業に携わる場合は、最初に研修をするのですか?
 
柏木さん 林業経験2年未満の人が林業について学べる「緑の雇用事業」という制度があります。普段は会社の仕事をしつつ、月に3回ほど研修に通って機械の使い方を学び、必要な資格を取りました。3年間学ぶと、「フォレストワーカー」の資格をもらうことができます。
入社したばかりの時は資格がないので、現場に出ても刈り払いくらいしかできません。緑の雇用事業の研修に通って、プロセッサーやフォワーダなどの高性能林業機械や小型クレーンなどを扱えるようになって、やっと現場で一人前に働くことができるようになりました。
 
―お二人にとって、林業はどんな仕事ですか?
 
柏木さん 最初は、虫がたくさんいて蜂に刺されたりして、楽しいよりもしんどいなぁと思うことが多かったです。でも、入社して3年目くらいから、山の草刈りをしたあとその山がきれいになっているのをみて、達成感を感じるようになりました。今は、安全に作業することを心がけて仕事に取り組んでいます。
 この仕事は、自分たちが植えた木が材になるところを見ることができません。でも、だからと言って刈払いや間伐の作業を雑にすると、次の作業がとてもやりづらくなります。最後まで携われないからこそ、過程としての今の作業を丁寧にするようにしています。
高木さん 自分は、素材生産班でフォワーダなどを使うことが多く、もともと機械を動かすのが好きなので基本的に仕事は楽しいです。機械に乗っていると、意外と体を動かさないので、だらしない体型にならないように気をつけています(笑)
フォワーダで木材を運搬(写真提供:山一林業)
―お二人とも、去年、フォレストリーダーの研修を受けたと聞きました。
 
柏木さん はい。緑の雇用事業の研修に3年間通うとフォレストワーカーの資格を取れるのですが、さらに研修に通ってその次に取れる資格が「フォレストリーダー」です。1年間の研修で、後輩の育成や現場の管理など、一つ上のスキルを学ぶことができます。造林班には新入社員が入ってくるのですが、機械の使い方一つ間違うと大ケガにつながってしまうので、若手従事者を育てつつ班全体に目を配らなければなりません。
 うちは、20代が4人、30代が2人、40代が4〜5人、50代が1人という年齢構成で、若手社員には関東から来た人もいます。訛りなどに苦労しているんじゃないかと思いますが、変に気を遣わず気さくに話しかけてくれるので、とてもいい雰囲気で仕事ができています。仕事中は真面目に気を張って作業をするけど、終わったら笑って楽しく…と、メリハリつけて、イヤな先輩になってしまわないように気をつけています(笑)
 
―大館北秋田の林業について、思っていることはありますか。
 
柏木さん 北秋田市はどこを見ても森林ばかりですが、そのきれいな森を作っているのが林業なのだと思います。私たちの作業がなかったら、雑草が生えて雑な林や山になります。そこが、林業のやりがいですね。
高木さん 自分が入社した頃に比べると、どんどん新しい機械が出てきて、昔と比べて安全に、体も楽に作業できるようになってきています。より安全に作業できるような機械が開発されると、若い人たちももっと入ってくるのではないかと思います。林業という仕事の内容はまだあまり浸透していないと感じるので、「林業ってこういう仕事だよ」と魅力を伝え、機械に乗ったり作業をしたりするのは楽しいと広く知ってもらえたらいいと思います。
ドローンを操作する高木さん(写真提供:山一林業)
―これから林業の仕事を目指す方へ、メッセージをお願いします。
 
高木さん 機械を動かすのが好きな人にとって、この仕事はとても楽しいと思います。また、太陽が出ている間しかできない仕事なので、残業がなくてオフの時間をしっかり取れるのも林業のいいところです。休日には、釣りやツーリング、チェーンソーアートなどの趣味をして過ごしています。道の駅阿仁の入り口にあるチェーンソーアートの「熊」は私の作品なので、もし立ち寄った時には見てみてください!
柏木さん 雑草だらけの林や森を、きれいにしているのは林業です。東西南北どこを見ても林というこの風景は都会では見ることができない、北秋田だからこその景色です。このきれいな森を造っているのが林業という仕事なのだと、伝えたいです。
 
―ありがとうございました!
 
この記事を書いたライター 島田 真紀子(mamaplan所属)https://mamaplanodate.net/
有限会社無明舎出版勤務を経て、フリーライターとして雑誌やWEBの記事を執筆。
秋田県内を中心に、観光・食・子育て・スポーツ・話題のスポットなどについて発信しています。

―取材を終えて
 「北秋田の豊かな森林をきれいにしているのは自分たちだ」というプライドが、とても素敵だと思いました。
こんなに森林の多い日本で林業がメジャーな仕事にならないのは、外国の森と比べて斜面が多く大型の林業機械が入れないため、肉体労働が多いというイメージがあるのも、理由の一つだと聞いたことがあります。高木さんのおっしゃるように、今後さらに機械の開発が進んで、より安全に負担なく作業ができるようになって、林業に就きたいと思う若い人が増えるといいなと思います!

取材日:令和3年8月23日
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